2008年7月28日月曜日

今日の宇宙画像・宿命・星誕生で荒れ狂う天の川の内部




 今日の宇宙画像は、私たちの住む天の川銀河を知るシリーズの2日目です。
 主題画像、関連画像、ビデオは、私たちが普段目にする夜空の天の川の光景ではありません。
 スピッツァー宇宙望遠鏡による赤外線の目で見た天の川です。
 鮮やかな色彩に目を奪われがちになりますが、点のように写っている天の川の星は、オリジナルの40メガバイトを超す画像で、一つ一つ数えることができるほどです。
 また、これまで一つの光の点に見えていたところが、いくつもの星の光の集まりとして現れています。


 さらには、厚い宇宙塵雲を赤外線の目が透過しているので、大規模な星があちらこちらで誕生しているのが手に取るように見ることもできます。
 関連画像でわかるように、オリジナル画像は、天の川を16分割しています。ビデオは、それを横一列に組み直して長尺録画しました。
 全天のわずか2度×120度の空範囲ですが、それでも天の川銀河の50%以上を最高解像度・最高感度で見ることができました。


 これらの画像で、識別できる生まれたばかりの星は、私たちの太陽よりも10倍以上も大規模、つまり、重たい星々で、宇宙時間尺度で長くて数千万年と非常に短命です。
 これらの画像に現れない太陽のような星々もあちらこちらで誕生しています。そしてその数は、これらの画像で識別できる大規模な星よりも遙かに多いのです。


 私たちと同じ町内(例えば、天の川を日本列島規模とするならば東京都千代田区永田町の範囲)とも言えるオリオン星雲の中でも、ハッブル画像で生まれたばかりの太陽のような規模の星の揺りかごを10個以上視認することができます。
 それらの赤ちゃん星の揺りかごについては、この天の川を知るシリーズで後日見てみたいと思います。


 僅か1500光年の町内で、太陽のような規模の星の赤ちゃんが豊富なことは、生命の子種に溢れていると言えるでしょう。


 太陽が誕生して45億年、当然同時期にこの天の川でも4000億個を単純に割るならば毎年90個の星が誕生し、半数以上が太陽のような規模の星でそのうち最低の20%に地球型惑星があると推定するならば、生命誕生の奇跡が天の川銀河の中でもどこの馬の骨かもわからないようなちっぽけな私たち太陽系の、さらにに吹けば飛ばされる微塵の惑星地球だけの40億分の1とは、totoのBIGの確率よりも悲惨な天地がひっくり返った非もしくは超科学的確率になります。(日頃文節の長い英文に苦しめられているため、たまには、英訳で苦しむくらいの日本文にしてみました。)


 この宇宙で、いや、もっと狭いちっぽけなこの天の川銀河の中で、生命が居るのは惑星地球だけという天上天下唯我独尊は、宇宙の常識から見るならば『傍若無人』『自己中心』の天然見本とも言えるでしょう。


 宇宙は、『傍若無人』『自己中心』の惑星地球の知的生命体だけのためにあるのではありません。


 私たちの宿主銀河、天の川は、そのようなことも伝えようとしています。



今日の宇宙画像 「宿命・星誕生で荒れ狂う天の川の内部」


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