2008年2月7日木曜日

火星の謎の地下トンネル?




と、このように画像に注釈があるとして、二通りの見方が生じますね。

ひとつは、そのままの通りに「地下トンネル」の出入り口のように見えるでしょう。

注釈で付記している所在地は、火星で本当にこの画像のように見えるところです。

元画像の一部のように複雑な地形の中で見つけると、このような画像に引き込まれるかもしれません。

見方のヒントとして、80メートルと付記してあるところが丸く膨らんで見えた場合には「地下トンネルへの出入り口」として現れます。
まして、このように懇切丁寧にいろいろと参考になる注釈があれば、もうそのように見えないといけないものと思い込みがちになります。

ところが、スノーボードのハーフパイプのように中央部がへこんで見えた場合は、どこが地下トンネルになるの?という疑問を生じるでしょう。
どう見ても、地下トンネルと指摘する3箇所が突き出た岩の先端に見えるはずです。これが地下トンネルの入り口付近に鎮座している謎の物体に変身します。


これから火星の高解像度画像に頻繁にお目にかかると思いますので、そのときの見方の留意点として参考にしてください。

同じところを見る角度によって、このような状況地帯がまったく異なる見え方になります。たとえば、ビデオで見るクレータにしても鋭角の縁であるところが、見るときによって滑らかな円形物に見えたりします。黒い点が、時には影に見えたり黒い岩のようにも見えたり、鋭い三角型の風紋がかまぼこの成り損ないのように見えたりもします。

いわゆる2次元画像を擬似の3次元風に見ているからの錯覚の結果ともいえるでしょう。目が元の姿を見慣れるまでは、静止画の場合ならば、右90度回転や左90度回転、あるいは180度回転させたりしてみることで、錯覚・思い込みの見方を修正することができます。



それと同じことが、NASAのローバー画像の「本当」の色にも言えるのです。
近くがかすむほど茶系統なのに遠くの風景がそれなりに鮮明に見えるのは何故ですか?
火星の大気がわずか数十センチ先の色がかすむほど地球よりも濃いものですか?
もしそうならば、遠くの風景は10メートル先でさえ茶系統で一色になり風景の物体の識別もかなり難しいはずです。
しかし、そうではありませんよね。


上空260キロからの天然色彩データで青や白系統色などで占められている地域が、地上のローバーから見ると茶系統に変わってしまうのでしょうか?
NASAの「本当」色というローバーの画像をひとつ二つの補正クリック操作で、上空260キロからの衛星による天然色彩画像に近くなってしまうものでしょうかね?


今は、誰も実際に現地に行って見ていないのですから、答えはないかもしれません。けれども、遠くない日に誰かが言って本当の火星の色彩映像をネットで公開するでしょう。それを待ちたいと思います。

ということで、火星の色彩に関する寒波のこだわりを終えて、明日からは、火星探査主題で様々な火星の高解像度画像を見られるようにしたいと思います。とにかく、魅力にあふれた惑星です。風の芸術に感嘆しています。



「今日の拡大画像」


「今日の元画像の一部の画像」


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