2008年5月10日土曜日

銀河集団に引き裂かれる「彗星銀河」

 今日の宇宙画像は、32億光年離れている若い銀河が年老いた楕円銀河集団に身包みを剥がされている事実についてです。
 若い渦巻状銀河が、ものの弾みだったのかそれとも楕円銀河団の中に魅力的な銀河があって引き込まれたのか、真相は定かでありませんが、事実としては強烈な銀河団の重力によって、豊富な財産の星と塵を剥ぎ取られてるということです。
 しかも、その影響の副作用ともいうべき事実として、老いた楕円銀河団に新しい星が誕生するベビーブームが巻き起こっていました。
 惑星地球人が老いて順時に行為の結果として赤ちゃんに恵まれるのと似たようなものと言えなくも無いです。
 恋すること、他を引き付ける魅力は、年の差が無いのかもしれません。
 あるいは、年を重ねるごとに強くなるのかもしれません。
 現代の姥捨ての新しい語、後期老年世代もその結集した力で時の政権を追い出すことも有り得ます。
 この世代の将来を憂える思いは、無責任に棄権する若い世代が遠く及ばない強さがあると断言できるでしょう。
 



 NASA/ESAハッブル宇宙望遠鏡は、いくつかの他の地上と宇宙の望遠鏡と協力して、銀河団の重力場と苛酷な環境で引き裂かれている銀河を捕らえました。
 調査結果は、ガスが豊かな渦巻き形の銀河が数十億年の間に、ガスが貧しい不規則か楕円形の銀河に発展するかもしれない神秘的なプロセスに光を当てます。
 新しい観察は、銀河団の至る所に数百万の星の集団が「ホームレス」で散乱して見られる状態の1つのメカニズムも示します。
 今日、私たち周辺で異なる形と規模の多くの銀河があります。
 ざっと、半分がほとんど新しい星の形成活動を持たないガスが貧しい楕円形の銀河であり、残りの半分が高い星の形成活動を持つガスが豊かな渦巻状と不規則な銀河です。
 観測では、渦巻状が生涯のほとんどを孤独で費やすのに対して、混雑した銀河団の中央近くで最もしばしばガスが貧しい銀河を見つけられることを示しました。
 宇宙の深い観測から収集されたミステリーは、宇宙が現在の半分の年齢であった時に、5つの銀河のうち僅か1つがガスが貧しい銀河であったことです。
 そうなると、今日のガスが貧しい銀河の全てはどこから来ますか?


 科学者は、渦巻状銀河に何らかの過程が起こり形を変化させていると思っていました。
 しかし、銀河進化が何億年にも渡って起こるので、科学者は、これまで活動中の型変換を見ることができませんでした。
 イギリスのカーディフ大学の天文学者を中心とする国際チームによるハッブルと一緒の新しい観察は、この変形の時代まで最高の例の1つを提供しました。
 天文学者は、銀河集団アベル2667を見る一方で、銀河団の暗黒物質、熱いガス、何百もの銀河の莫大な組み合わせの重力によって、少なくとも毎時350万kmまで加速された後、銀河団を掻き分けて進む変わった様子の渦巻状銀河を見つけました。

 ハッブル観察をいろいろな地上と宇宙の望遠鏡とを組み合わせることによって、銀河の進化の歴史に若干の光を投じることができました。
 渦巻状銀河が疾走する時に、そのガスと星は、銀河団が及ぼす潮の力によって剥ぎ取られています。
 それはちょうど、月と太陽が及ぼす潮の力が、地球の海洋を押したり引くような現象です。
 また、この破滅的な過程の一因となっているのは、1000万度から1億度と同じくらいの温度に達している銀河団の熱いガス・プラズマの圧力です。
 銀河団による潮の力と熱いガスの作用の「衝突圧力の剥奪」は、私たちの太陽系の感動的な彗星に及ぶ影響に似ています。
 このような理由から、科学者は、その尾が独特な渦巻状銀河に「彗星銀河」と愛称を付けました。



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